8.アイドルの今(2)

前回は、アイドルのアーティスト化や、楽曲について話していきました。

アイドルを、サクセスストーリーとしてではなく、楽曲も含めた一般化、その他のファンの獲得などについてアイドルの今を語りました。

 

ということで、次の話題としては…

 

 

 

グッズの

ファッション・

オシャレ化

 

 

 

という所について話していこうと思います。

これまで、アイドルのグッズといえばどういったものがあったでしょう。

 

考えてみると、これまでのアイドルグッズは、

推しの名前が入ったものや、顔写真がドドンと描かれたもの、または原色などを用いた派手なものが多かったのではと思います。

 

 

 

 

 

 

 

ではこれがどんな現象を引き起こしているのか、

 

 

 

 

 まず、普段着では絶対着れません。

 さらにライブ会場やその周辺でも、全く知らない人たちにとっては、アイドルファンの大男達が、ピンクや水色などの誰か分からないような名前が入ったTシャツやタオルを身に纏い、それが何百何千と埋め尽くされた光景を見たときに、近寄りがたい、また、なんかよく分からないアイドルのイベントだなという程度しか思いません。

また、ライブ会場や、イベント会場でしか使うことができないグッズは、一般社会とその世界とに大きな線引きをしてしまうとも考えています。

 

 

 もちろん現在でもこの手法を使うグループもいるために、一概に否定はできませんが、実際ここ数年で力を伸ばしてきているグループを見ていると

 

 

 

 

 

 グッズがだんだんとおしゃれになってきている、もはや、グッズがそれこそMETALICAや、KISSのTシャツのように普段使いできるレベルのものまであるグループが多くいます。

 

 最近ではイラストレーターや漫画家などとコラボしたグッズなどもあります。

 

 

 でんぱ組.incは、原色が多いグループではあるものの、グッズは淡い色にする場合も多く、イラストレーターの愛☆まどんなさんや、漫画家の浅野いにおさんとコラボするなど、グッズを重視していることがよく分かり、またそれ自体も、女性などがファッションとして活用できるものも、男性が普段使いできるようなものもあります。

 

さらに、メンバー自身がブランドを立ち上げるなど、アイドルとファッションという異なる分野のコンテンツをミックスさせ、旧態のアイドル像を超えていく活動を多くしています。

 

BiSHを擁するWACKも同様に、いや、それ以上にこのグッズやファッションというコンテンツには異常な力を感じます。

グッズは黒を基調としたものが基本で、IDOLとだけ書かれたものもありますが、一見するとアイドルのグッズとは気づかないものが多く、バンドのグッズのようなデザインを感じます。

また、代表の渡辺淳之介さん自身が、ブランドを立ち上げ(NEGLECT ADULT PATiENTS)、ファッションをアーティストに結びつけるように、アイドルというコンテンツにもそれを活用しようとしているのが分かります。

 

このようなアイドルのグッズをオシャレ化していったり、アイドルやそのプロデューサーがブランドを立ち上げたりすることによって何が起きるのでしょうか。

 

それは、

オタクと呼ばれる人々がそのグッズを買い、それを身に纏うことでそのアイドル自体の印象をオシャレ化することができる

からだと私は思います。

 

 

アイドルのライブとなると、先述のような、近寄りがたいファンは他のアーティストと比べ多くいます。これは、アイドルというコンテンツを作っていく以上仕方のないことだと思います。

しかし、オタクの世間的なイメージをグッズというファッションから変えていくことで、アイドルとアーティストの垣根を壊し、さらにはこれまで近寄りがたい印象であった(身につけるのに躊躇っていた)グッズなども、これだったら着てみようかなと感じさせ、オタクとファンの壁を良い意味で曖昧にさせることができるのではないでしょうか。

 

さらに、普段使いできるグッズを展開していくことで、アイドルのグッズと分からない、なおかつお洒落な服を、ファンやオタクは、堂々と人前や街中で着ることができるという喜びもあると思います。

そしてそのグッズを知っているのはそれぞれのファンやオタクの人たちだけという状況は、街を歩いていて、あ、あの人も俺と同じグループが好きなんだなと、これも密かな喜びに繋がるとも考えます。

 

 

 

 

 

このように、現在のアイドルは、アイドルというコンテンツそれのみとしてではなく、ファッションや、アーティスト、様々なコンテンツと結びつくことで、アイドル特有のサクセスストーリーという良い点を活かし、サクセスストーリーだからこその悪い点をその他のコンテンツによって、解消させようとするせめぎ合いの中にいるのではないかと、私は思っています。

 

 

今回はここで終わりたいと思います。